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【エンディングノートの作り方】何を書けばいいの?決まりはあるの?
終活にあたり、残されるご家族のためにエンディングノートを作っておくことは大切なことです。
「しくじり先生」というテレビ朝日系の番組でも、梅宮辰夫さんが亡くなられた後、梅宮辰夫さんの残されたエンディングノートがお料理のレシピ帳で、娘の梅宮アンナさんが遺産などの手続きにかなり苦労・奮闘されたことをお話されていました。
ご本人やご家族が思っている以上に亡くなられた後にしなければいけない手続きはたくさんあり、エンディングノートがあるのと無いのとでは、残されたご家族にかかる負担も大きく違ってくるでしょう。
ですが、いざエンディングノートを作ろうと思っても、どのようなことをどのように記載していけば良いのか分からないという方が大半なのではないでしょうか。
そこで本記事ではエンディングノートに書いておきたい内容などについて解説していきます。
ちなみに、梅宮辰夫さんが亡くなった後に梅宮アンナさんが苦労されたお話はABEMAプレミアムで配信中の「しくじり先生」の#157、#158の回で前後編でご覧いただけます。
相続手続きの大変さを学べ、自身の死後のご家族の大変さについて考えさせられる内容になっていますので、気になる方はご覧になってみてください。
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エンディングノートとは
エンディングノートは、別名「終活ノート」とも呼ばれており、終活に関するご自身の考えや希望、ご家族への思いをまとめて残しておくための備忘録です。
ご自身が亡くなられた後、ご家族が困らないように手続きに必要な情報を書いたり、葬儀や介護に呈しての考え方をまとめたりしておくことが多いです。
何をどう書くかは自由
エンディングノートは、形式や記載内容など、「これを書くべき」「こう書くべき」といった決まりは特にありません。
エンディングノートの形式や記載内容はご自身で自由に決めて良いのです。
ですから、お料理のレシピを残された梅宮辰夫さんも間違ってはいないということです。
お料理上手でも有名だった梅宮さんはご自身の愛情のこもった料理を、ご自身が亡くなられた後でもご家族に食べてほしいという想いがあったのではないでしょうか。
ただ、やはり残されたご家族のことを考えると、亡くなられた後の手続きに必要になる情報は残しておきたいものです。
ちなみに梅宮辰夫さんがご家族に残したレシピから、アンナさんと妻のクラウディアさんが思い出深く、美味しかったレシピをセレクトしたレシピ本も販売されていますのでご興味のある方は購入してみてください。
ノートの形式も自由
エンディングノートには、市販されているノートを使っても、ご自身でノートを作っても構いません。
エンディングノートとして市販されているものも多く、デザインやあらかじめ用意されている項目など様々な種類のものがあります。
エンディングノートとして市販されているものを選ばれるなら、ご自身が書きやすそうなものを選ぶと良いでしょう。
項目に縛られずに、ご自身の思うように自由に作りたいという方は、エンディングノートとして市販されているものではなく、白紙のノートを購入なさってください。
また、スマホのメモ帳やアプリ、パソコンのソフトなどで、デジタルデータとしてエンディングノートを作成される方もいらっしゃいます。
ご自身の考えにあったものを選んでください。
ちなみに市販のエンディングノートには以下に紹介するような解説つきのものもあります。
エンディングノートに残しておきたい項目
前項ではエンディングノートは自由に書いて良いということを解説してきましたが、やはり、残されるご家族が手続きに困らないために書き残しておきたい項目というのはあります。
手続きをするにあたってどのような事を書き残しておけば良いかわからないと悩まれる方もいるでしょう。
ここではエンディングノートに書き残しておきたい内容について詳しく解説していきます。
まず書き残しておきたい項目は以下の通りです。
- ご自身の基本情報
- 遺言書の有無
- 預貯金について
- 不動産について
- 株式・投資信託などについて
- その他の資産について
- 人に貸しているお金について
- 生命保険について
- PC・携帯電話について
- ローンや定期購入サービス(サブスクリプション)などについて
- 葬儀・納骨・埋葬の希望
- 医療・介護の希望
- 親戚・友人・知人・勤務先などの連絡先
- ペットについて
- ご家族へのメッセージ
各項目についてみていきましょう。
ご自身の基本情報
まずはご自身の基本情報をまとめておきましょう。
まとめておきたい基本情報については以下のとおりです。
- 氏名
- 生年月日
- 現住所
- 本籍地
- 血液型
- 家族構成
これらの情報はご自身の死後に住民票の抹消届や年金受給停止手続きなどを行う際に必要となります。
正確な情報を記載するようにしましょう。
遺言書の有無
遺言書の有無についても記載しておくと、ご自身の死後、財産分与の際にご家族や親族の混乱を避けられる可能性が高くなります。
遺言書の有無について残しておきたい情報は以下のとおりです。
- 遺言書の有無
- 遺言書の種類(自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言)
- 遺言書の保管場所
遺言書については保管場所についても記載しておくと、ご家族が探す手間が省けます。
また、エンディングノートには法的効力がないので、財産分与の割合や相続人を指定したい場合には、エンディングノートとは別に遺言書を作成しておく必要があります。
預貯金について
預貯金については、預けている金融機関名や支店名、口座番号などをまとめておきましょう。
- 金融機関名(金融機関コード)
- 支店名(支店番号)
- 預貯金の種類(普通など)
- 口座番号
- 口座名義
- 口座の種類
- 連絡先
- 通帳や登録印の保管場所
これらの情報の記載は必要ですが、記載した場合はエンディングノートの紛失など取り扱いに注意してください。
預貯金に関する情報を正確に記載しているので、万が一エンディングノートを紛失してしまうと、不正引き出しなどの被害に遭ってしまう恐れがあります。
暗証番号などの重要情報については記載せずに預貯金の存在をご家族に伝えられる範囲にとどめておきましょう。
不動産について
不動産の保有があるようでしたら、不動産に関する必要情報についてもまとめておきましょう。
- 不動産の種類(土地、戸建て、アパート、マンション、田畑、山林など)
- 不動産の用途(自宅、別荘、事務所、投資など)
- 不動産の住所(登記上の住所、異なる場合は実際の住所)
- 不動産の名義
- 想定時価
- 利用者の連絡先(利用者や管理者が別にいる場合)
不動産の相続に関する遺言がある場合は、前項でもお伝えしたようにエンディングノートでは法的効力がないので遺言書の作成が必要です。
株式・投資信託などについて
株式や投資信託などの金融商品を保有している場合は、以下の情報をまとめておくと良いでしょう。
- 金融商品の種類(株式、投資信託など)
- 金融機関(証券会社)
- 数量
- 確定申告の有無
これに関しても相続に関する遺言がある場合は、エンディングノートでは法的効力がないので遺言書の作成が必要です。
その他の資産について
以下に該当するようなものはその他の資産としてまとめておくと良いでしょう。
- 自転車・バイク
- ゴルフ場の会員権
- リゾート会員件
- 骨董品や絵画などの資産価値のあるもの
- 金・銀・プラチナ・宝石・高級ブランド品など
絵画や骨董品などはざっくりと資産価値(購入額や直近の評価額など)もまとめておくと良いでしょう。
また、高級なゴルフクラブや釣り竿なども資産となるようですので、確認が必要です。
釣り好きで知られた梅宮辰夫さんも高級な釣り竿を何本ももっていたようで、アンナさんが大変だった旨をお話されていました。
また、思い入れのある品ではあっても、経済的に見て資産価値の無いものについては、形見分けとしてリストを作っておくと良いかもしれません。
人に貸しているお金について
人に貸しているお金がある場合は、貸している相手の氏名・連絡先・貸している金額などについてもまとめておきましょう。
ただし、ご自身の死後、ご家族が返済を求めても相手が応じないといったケースも考えられますので、基本的にはご自身が亡くなる前に返済してもらうようにしてください。
生命保険について
生命保険に加入している場合は、以下の情報をまとめておくと良いでしょう。
- 保険の種類(保険名称)
- 保険会社
- 連絡先
- 担当者名
- 証券番号
- 契約者名
- 保険金の受取人
- 保険証券などの保管場所
なお、生命保険の死亡保険金や満期返戻金などは受取人が誰であるかによって「相続税」と「贈与税」のどちらが課税されるかが変わってきます。
保険の契約者・被保険者・受取人をすべて違う人にすることで相続税ではなく贈与税が適用されるようになり、贈与税は毎年110万円までの控除が受けられるので税負担の軽減効果が期待できます。
また、このような相続対策については税理士に相談しておくと安心です。
PC・携帯電話について
パソコンやスマホ・携帯電話の所有がある場合には、ログインIDやパスワードなどをまとめておきましょう。
引き継ぐ必要のあるデジタルデータなどがある場合などに必要になります。
また、故人の携帯電話を解約するためには携帯本体が必要となるケースが多いため、普段の保管場所についても記載しておくと安心です。
ローンや定期購入サービス(サブスクリプション)などについて
住宅ローンや自動車ローンの支払い、毎月や毎年利用料の支払いが発生するサブスクリプションなどのサービスの契約がある場合はそれについてもまとめておきましょう。
特に、住宅ローンや自動車ローンはローンの組み方などによっては遺族が継続して支払わなければならないケースもあり、遺族を困らせてしまう可能性があります。
サブスクリプションは解約手続きをしない限り永続的に料金が請求されてしまうので、現段階で不要なサービスがあれば事前に解約しておき、利用を続けるものに関してはエンディングノートに解約手順などを記しておきましょう。
加えて、固定電話やインターネットなどのサービスについても遺族が継続利用する場合には名義変更や支払い方法の変更手続き、継続利用しないのであれば解約手続きなどが必要ですので、契約先や連絡先、解約方法などをまとめておくと良いでしょう。
葬儀・納骨・埋葬の希望
ご自身の死後、葬儀に参列してほしい人や喪主を任せたい人、納骨・埋葬場所などの希望がある場合にはそれらについてもまとめておきましょう。
- 葬儀の規模(一般葬、家族葬など)
- 遺影にしたい写真の有無や保管場所
- 喪主をしてほしい人
- お墓の購入の有無
- 葬儀社や火葬場について
- 希望の納骨先(寺院名、霊園名、所在地、連絡先など)や方法
医療や介護の希望
突然の認知症や大きな病気にかかってしまった場合など、ご自身の希望を直接伝えられなくなってしまう可能性もありますので、どのように治療を進めてほしいか、介護が必要になった場合はどうしたいか、延命治療を望むかどうかなどもまとめておくと良いでしょう。
親戚・友人・知人・勤務先などの連絡先
親戚・友人・知人・勤務先の連絡先についてまとめておくと、遺族が訃報の連絡をする際にスムーズに連絡することができます。
併せて、誰を葬儀に呼んでほしいかもまとめておくと良いでしょう。
また、親戚との間柄もまとめておくと、相続問題が発生した際に相続人や相続順位を把握しやすくなります。
ペットについて
ペットを飼っている場合、ご自身の死後のペットの扱いについてもまとめておきましょう。
また、ペットの名前や年齢、生年月日、好きなもの、普段から利用する動物病院などの情報についても残しておくとなお良いでしょう。
- ペットの名前
- 年齢
- 生年月日
- 好きな餌、おもちゃ
- 普段から利用する動物病院
- 保険の加入有無
- 手術の有無
ご家族へのメッセージ
せっかくエンディングノートを作られるのであれば、ご家族にもメッセージを残しておくことをおすすめします。
普段はなかなか伝えることのできない感謝の気持ちや、これからご家族にどんなふうに生きていってほしいかなど、ご自身の想いを伝えてみてはいかがでしょうか。
エンディングノートの注意点
ここからはエンディングノートを作るうえで覚えておきたい注意点をご紹介していきます。
エンディングノートの保管場所を知らせておく
エンディングノートを作成したら、必ず保管場所をご家族や親族に知らせておきましょう。
せっかくエンディングノートを作っておいても、ご家族が見つけられなければ作った意味がなくなってしまいます。
エンディングノートの保管場所としてではなく、ご自身に何かあったときにご家族に必要なものを全て保管している場所として知らせておくのも良いでしょう。
法的な効力はない
前項でも何度かお伝えしたように、エンディングノートには法的な効力はありません。
遺産や資産の相続に関することはエンディングノートに記載しておいた方が良いですが、相続に関する希望がある場合にはエンディングノートとは別に遺言書を作成しておきましょう。
見直しをする
エンディングノートは作成し終わった後にも何度か見直すことをおすすめします。
作成してから時間がたつと、財産や資産など相続にかんする情報やご自身の健康状態も変化している可能性もありますし、ご自身の考えも変わっているかもしれません。
そのため、定期的にエンディングノートの内容を見返して、必要に応じて修正しましょう。
エンディングノートのコツ
エンディングノートを作ると決めても、書き方や順序などに悩んでなかなか進まないということもあるでしょう。
そんな時に役立てていただけるエンディングノート作りをスムーズに進めるコツをご紹介します。
今の気持ちに従う
作り方や書き方に悩むようであれば、とにかく今のご自身の気持ちに従って書いてみてください。
エンディングノートは何度でも書き直すことができるので、今の気持ちに従って書きやすい順番で書いてみることでスムーズに進めることができるでしょう。
後で修正することになりそうな部分は鉛筆などで書いて修正できるようにしておけば、見直した際などに修正したいところは修正できます。
空欄があってもOK
空欄があっても気にせず、書けることから書いていくのもエンディングノートをスムーズに進めるコツの一つです。
現段階で書けなかったとしても、終活を進めていく上で空欄に記す内容がまとまっていくことも多いです。
最初にお伝えしたようにエンディングノートに作り方や書き方の決まりはありませんから、すべての項目を埋める必要もありませんので、空欄にとらわれず、書けることから書いていきましょう。
ご家族にも相談してみる
それでも何を書けばよいかわからないという場合には、ご家族と相談しながら書いてみるのも良いでしょう。
ご家族と相談することで、今後何を準備するべきなのか、優先して取り掛かるべきことは何かが見えてくるかもしれません。
ご家族が書いておいてほしいことがわかれば、それを書き残しておくことで、よりご家族の役に立つエンディングノートにできるでしょう。
また、葬儀や介護、医療などに対するご家族の意見を事前にもらっておけば、ご家族と意見がぶつかったり、ご自身のご希望が通らなかったりといったことも避けられるでしょう。
まとめ
エンディングノートの作り方に決まった形式や記載内容はありません。
ご自身の考えや希望、ご自身が亡くなった後の手続きに必要な情報などを自由に書き残しておくことができます。
エンディングノートを作成することで、ご自身の人生を振り返ったり、ご自身が亡くなった後のご家族の混乱や負担を削減することができます。
エンディングノートを作っても遺族が見つけられなければ意味がないので、保管場所はご家族や親族にしっかり知らせておきましょう。
本記事でご紹介した内容が少しでもあなたのエンディングノート作りのお役に立てば幸いです。