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墓じまいで起こりえるトラブルとその回避方法

近年、少子高齢化や核家族化の影響で「墓じまい」を検討する方が増えています。
しかし、実際に墓じまいを進めようとすると、親族間でのトラブルや費用の問題、手続きの複雑さなど、さまざまな問題が発生することがあります。
本記事では、墓じまいに関するよくあるトラブルとその回避方法を解説します。
また、スムーズに墓じまいを進めるために役立つ情報も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
墓じまいとは
墓じまいとは、現在あるお墓を撤去し、遺骨を他の場所(永代供養墓・納骨堂・散骨など)に移す手続きのことです。
少子高齢化や後継者不在を理由に増えており、管理負担の軽減や費用の節約が主な目的です。
手続きには親族の合意・お寺との相談・改葬許可申請などが必要になります。
墓じまいで起こりえる主なトラブル
ここからは墓じまいの際に起こることが想定される主なトラブルを順にかいせつしていきます。
➊親族間でのトラブル
墓じまいの際に起こりえる親族間でのトラブルには以下のようなことがあります。
- 「先祖代々の墓を簡単に手放していいのか?」という意見の食い違い
- 費用の負担割合に関する意見の相違
- 墓じまい後の遺骨の行き先に関する対立
これらの事でトラブルになることを回避するためには以下のようなことが挙げられます。
- 決める前に早めに親族と話し合いをする
- 墓じまいのメリットを理解してもらえるように説明する(管理負担の軽減、経済的負担の削減など)
- 専門家を交えて相談をする
親族間で先祖の供養の仕方についての考え方が異なるのは仕方のないことです。
そのため皆が納得いく形で墓じまいをするためにも、早い段階から親族と話し合いをしておきましょう。
専門家を交えて話し合いをすると、反対意見を持つ親族にも墓じまいのメリットをより分かりやすく説明してもらえたり、話し合いをスムーズに進めることができるでしょう。
また、費用に関する話についても、共通のご先祖様を弔うためのものなので当然親族も同じ割合で費用を負担するものだと決めつけてお話を進めてしまうと、トラブルの原因になってしまいますので注意が必要です。
➋費用のトラブル
費用については以下のようなトラブルが起こりえます。
- 墓じまいの費用が思ったよりも高額になる。
- 追加費用が発生し、予算オーバーになってしまう。
このような事でトラブルになることを回避するためには以下のようなことが挙げられます。
- 事前に複数の業者から見積もりを取る
- 追加費用が発生する可能性の有無を事前に確認する
- 墓石撤去や永代供養の費用をしっかりと確認する
良く確認せずに決めてしまうと、思わぬ追加費用に悩まされることになりかねません。
発生する費用についてはきちんと確認をしてから進めるようにしましょう。
➌お寺とのトラブル
お寺とのトラブルには以下のようなことが挙げられます。
- 「離檀料」を求められる
- 墓じまいを拒否される
- 檀家制度による制約がある
このような事でトラブルになることを回避するためには以下のようなことが挙げられます。
- お寺との交渉も早めにはじめる
- お寺との関係を考慮し、丁寧に交渉する
- 離檀の手順を確認し、穏便に進める
- 専門家に仲介を依頼する
墓じまいをすると、そのお寺の檀家をやめることになります。
檀家をやめる際には、離檀料を支払うのが習わしとなっています。
お寺側からすると今までの収入が墓じまいによってなくなることになるので、この離檀料が、思わぬ高額な金額で請求されてしまうことがあります。
離檀料の相場は数万円から多くても20万円と言われていますが、明確に決められているものではないので、トラブルに発展しやすい点でもあるのです。
専門家に仲介を依頼することで、そのような不要なトラブルを回避することができるでしょう。
❹法的・手続き上の問題
手続き上の問題には以下のようなことが挙げられます。
- 墓じまいの手続きが複雑で不備が生じる
- 遺骨の改葬手続きがスムーズに進まない
これらの事を回避するためには以下のようなことが挙げられます。
- 改葬許可申請を事前に確認する
- 墓じまいの流れを把握し、計画的に進める
- 行政手続きに詳しい業者に相談する
墓じまいの際には改葬許可申請などの手続きが必要になります。
手続き漏れや遅れの無いように事前に墓じまいの流れを確認しておきましょう。
墓じまいの進め方
墓じまいをトラブルなく進めるためには、墓じまいの手順を確認し、計画的に進めることが重要です。
墓じまいの流れ
墓じまいの主な流れは以下のようになります。
- 墓じまいの決定と関係者との話し合い
- 改葬許可証の取得(自治体への申請)
- お墓の供養・閉眼供養(お寺の手配)
- 墓石の撤去・更地化(業者に依頼)
- 遺骨の移動・納骨(新しい納骨先へ)
スムーズな手続きを行うためには、経験豊富な業者のサポートを活用するのがおすすめです。
墓じまいの費用相場と節約方法
墓じまい費用の相場と節約方法を見ていきましょう。
墓じまいにかかる費用
墓じまいには、以下のような費用が発生します。
項目 | 費用の目安・相場 |
---|---|
墓石の撤去費用 | 10万~50万円 |
閉眼供養費 | 3万~10万円 |
遺骨の移動費 | 5万~20万円 |
新しい納骨費用 | 10万~50万円 |
離檀料(任意) | 0~30万円 |
費用を抑える方法
墓じまいの費用を抑えるには以下のような方法が挙げられます。
- 複数の業者から見積もりを取る
- 自治体の補助金を利用する(地域による)
- 低コストの改葬先を選ぶ(合祀墓など)
地域によっては墓じまいの補助金がもらえる場合もあります。
ただし、自治体の墓じまい補助金は、市が運営している公営墓地が無縁墓化しないための取り組みのため、
基本的には墓じまい補助金の対象は市営霊園に限られており、寺院の境内墓地や民営霊園は対象外になります。
公営墓地の墓じまいを検討中の方は地域の補助金制度も確認してみましょう。
墓じまい後の納骨先
墓じまい後、遺骨をどこに納めるかも重要なポイントです。
- 永代供養墓(費用を抑え、管理不要)
- 納骨堂(都市部でも利用しやすい)
- 散骨(自然に還す選択肢)
- 手元供養(自宅で供養できる)
予算感や供養のスタイルなどご家族に会った方法を検討してみてください。

まとめ
墓じまいは、少子高齢化や後継者不在などの理由で増えている一方、親族間の意見の対立や費用、手続きの煩雑さといったさまざまなトラブルが発生する可能性があります。
事前に親族としっかり話し合い、業者の見積もりを比較し、必要な手続きを確認しておけば、スムーズに進めることができるでしょう。
また、墓じまい後の遺骨の行き先についても、永代供養墓・納骨堂・散骨・手元供養などの選択肢を検討し、ご家族にとって最適な方法を選ぶことが重要です。
適切な準備と専門家のサポートを活用しながら、安心して墓じまいを進めていきましょう。