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ひな祭りの食べ物や意味は?食べ物やお菓子のおすすめ8選を紹介
3月3日と言えば、ひな祭り。
日本の伝統行事の一つであり、この日には色鮮やかなひな人形が飾られ、女の子たちの健やかな成長を祈ってお祝いがされます。
そんなひな祭りに欠かせないのが、美味しい伝統料理や飲み物です。ちらし寿司やひし餅、はまぐりのお吸い物など、一年に一度しか食べられない貴重な味が揃います。
ひな祭りの食べ物は地域によって異なり、それぞれに独自の意味や由来がありますが、実際に知らなかったという方が多いのではないでしょうか。
今回は、ひな祭りの定番料理と飲み物8選を料理・飲み物とお菓子に分けて詳しく紹介していきます。
食べ物のおいしさはもちろんですが、それぞれの料理が持つ由来や意味について知って、より深くこの日本の伝統行事を理解し味わってくださいね。
ひな祭りの基礎知識について
ひな祭りの定番料理をご紹介する前に、まずは基礎知識をお伝えします。
ひな祭りの由来と歴史
ひな祭りは、女の子の健やかな成長を願う日本の伝統的な行事の一つです。3月3日に行われることが一般的で、正式名称は「上巳の節句(じょうしのせっく)」と言います。
上巳の節句は、平安時代に中国から伝わった「桃の節句」と呼ばれる行事が起源です。当時は女性たちがお花見をしながら、厄除けや病気退散を祈願する行事でした。
のちに日本の風習と融合し、ひな祭りとして定着してきた経緯があります。
ひな祭りは、女の子の健やかな成長を祈り、邪気を払うために行われる日本の伝統行事です。平安時代の貴族の遊びが起源とされており、江戸時代には一般庶民の間でも広まりました。
現代では、3月3日に行われることが一般的ですが、地域によっては2月や4月に開催される場合もあります。
ひな人形を飾る意味は?
ひな祭りの代表的な風習といえば、お内裏様とお雛様を飾ることです。平安時代に始まった習慣で、当時は宮廷貴族が人形を飾って儀式を執り行っていました。
やがて、庶民の間でも広まり、現代に至るまでひな人形を飾る風習が続いています。
ひな人形にはいくつか種類がありますが、それぞれ以下のような意味です。
- お内裏様⇒男の子の健やかな成長を願うもの
- お雛様⇒女の子の健やかな成長を願うもの
- 三人官女や藤壺⇒邪気を祓い女の子の健康を守るもの
ひな祭りでは、お内裏様とお雛様を模したひな人形を飾ります。お内裏様とお雛様は、それぞれ男女の皇族の衣装を身に着けた人形で、平安時代の宮廷文化が反映されています。
ひな人形を飾ることで、女の子が健やかに成長し、幸せに暮らせるように願いを込める意図があるわけです。
ひな祭りの伝統は地域でバラバラ
ひな祭りは全国的に行われる日本の伝統行事ですが、地域によっては、独自の風習があります。たとえば、北海道や東北地方では、ひな祭りに「ちらし寿司」や「春巻き」などの郷土料理を食べる習慣があります。
関東地方では、ひな人形を飾ったあとに、三月雛と呼ばれる菜の花を飾ったり、柏餅を食べたり、近畿地方では「三人寄れば文殊の知恵」ということわざにちなんで、古くから菓子が食べられていたりと、各地バラバラです。
また、オリジナルの行事を開催するケースも見受けられます。岐阜県美濃市では、ひな祭りに合わせて大曲の花嫁行列を開催。各地域の特色が見られるでしょう。
ひな祭りに食べる定番の料理・飲み物やお菓子について
ひな祭りには、特別な料理・飲み物やお菓子が食べられますが、それぞれに由来や意味に関する縁起の良い要素が含まれています。
たとえばちらし寿司は、米の粒が健やかに成長するようにという意味です。この点について次章より深掘りしていくのでチェックしていきましょう。。
ひな祭りの定番の料理・飲み物4選
ひな祭りに欠かせない定番の料理・飲み物は、以下の4選です。
- ちらし寿司
- 白酒と甘酒
- はまぐりのお吸い物
- 手まり寿司
詳細は以下の通りです。
ちらし寿司
https://twitter.com/ichigoAbundance/status/1632404287203708929「ちらし寿司」は、ひな祭りに欠かせない料理の一つです。
白い酢飯の上に、さまざまな具材をちりばめた色鮮やかな寿司です。具材は、エビ、レンコン、豆、紅鮭、帆立、卵焼き(錦糸卵)、椎茸、人参、キュウリ、しいたけなどを使用します。
ちらし寿司の歴史は古く、江戸時代にはすでに存在していた説があります。江戸時代から発展してきた、江戸前寿司の一つで、江戸っ子の家庭料理として広まりました。
江戸時代のちらし寿司は、鯛やえび、つくね、椎茸などの具材を使っていました。現在のちらし寿司は、江戸時代から受け継がれた伝統を継承しつつ、地域によって様々な具材を使用するようになりました。
ちらし寿司の願い
ちらし寿司に使われる代表的な具材には、次のような意味合いがあります。
- エビ⇒腰が曲がるほど長生きする
- レンコン⇒その穴の空いた特徴的な断面から未来の見通しが良くなる
- 豆⇒几帳面に働いて健康でいられる(グリーンピースやえんどう豆など)
- 卵焼き(錦糸卵)⇒金運が上がる
- しいたけ⇒健康的な身体でいられる
子どもの成長や健康、金運を願う意味合いとなります。今でこそ、ちらし寿司に高級感はありませんが、昔は価値が高かったように感じます。
白酒と甘酒
https://twitter.com/cocos_liquor/status/1631436725137416192「白酒」と「甘酒」は、ひな祭りに欠かせない飲み物です。白酒は、米を原料にした酒で、甘酒は米麹や水飴、米を煮詰めた甘味料を原料にした飲み物です。
白酒は、爽やかな味わいで、さっぱりとした口当たりが特徴です。一方、甘酒は、ほんのりとした甘みがあり、栄養価が高いとされています。
白酒と甘酒の願い
ひな祭りでは元々「桃花酒(とうかしゅ)」という桃の花を浮かべた日本酒を飲んでいました。昔は桃を百歳(ももとせ)と読むことから、不老長寿・厄除けの意味がありました。
現在は桃花酒から白酒や甘酒へと変化しましたが、願いの意味合いが変わることはありません。どちらも体を温める意味があることから、健康を願う側面もあります。
はまぐりのお吸い物
https://twitter.com/AVZYgyjlJZnbRKS/status/1631590018350456832「はまぐりのお吸い物」は、ひな祭りに欠かせない汁物の一つです。はまぐりのダシで味付けされたあっさりとしたスープに、野菜や豆腐などが入っています。
はまぐりは身が柔らかく、甘みや栄養価も高いため、スープに入れることで風味が増し、体を温める効果も期待できます。ひな祭りには菱餅とともに食べられる場合が少なくありません。
はまぐりのお吸い物の願い
はまぐりのお吸い物の縁起が良いとされる理由には、いくつかあります。
一つは、「はまぐり」の語呂合わせ。
日本語の「はまぐり」は、「はま」と「くり」に分かれます。「はま」とは幸運がやってくるという意味があり、「くり」は、繁栄や成長の意味があるとされます。
つまり「はまぐり」という言葉自体が幸運と繁栄を連想させる言葉です。
また、はまぐりは二枚貝であることから、結びつけて「二つのものが結ばれる」という縁起が良い意味もあります。
さらに、江戸時代には、はまぐりが餌にする藻類がキレイに水を浄化する効果があると考えられており、河川や池などに放たれて水質改善のために活用されていました。
このように、はまぐりには環境浄化の効果があるとされ、縁起が良いという面もあります。
手まり寿司
https://twitter.com/sharon20040316/status/1631610742779813890「手まり寿司」は、江戸時代から続く伝統的なお寿司の一つです。手の平にご飯を盛り、上に具材をのせて手で丸める寿司です。
ひな祭りには、種類や具材は地域によって異なりますが、一般的にはしいたけ、菜の花、筍、甘酢漬けなどが使われます。手まり寿司の中には、鯛や海老を入れる場合も多いです。
見た目も可愛らしく、手で丸める作業が楽しいので、家族や友人と一緒に作って食べられます。
手まり寿司の願い
手まり寿司は、その丸い形状から「丸いものに囲まれて幸せになる」という縁起の良い意味合いがあります。
昔から米が身近な食材であり、その米が神様を象徴するとされていたため、手まり寿司は神様への感謝や祈りを込めた食べ物です。
また、手作りで丁寧に作ることから、家族や友人との絆や仲睦まじさを表現する食べ物ともされています。
ひな祭りの定番のお菓子4選
ひな祭りといえば、華やかなお雛様とともに食べるおいしいお菓子が欠かせません。
ここでは、ひし餅、ひなあられ、桜餅、ひな壇ケーキの4種類のお菓子について、その歴史や特徴、食べ方などを詳しくご紹介します。
- ひし餅
- ひなあられ
- 桜餅
- ひな壇ケーキ
上記4点の詳細は以下の通り。
ひし餅
https://twitter.com/mocookinawa/status/1631546210820710401ひし餅は、もち米を蒸して搗き、それを三角形に整形して、あんこやきなこ、黒蜜などで味付けした和菓子です。ひし餅には、古くから縁起物としての意味合いがあります。
もち米を三角形に整形することから「鯛の形に似て縁起がいい」とされています。また、三角形には、悪いものを遠ざけ、良いものを招く「福を呼び込む」という意味もあります。
ひし餅は、茶菓子として、または一口サイズに切り分けて、ひな祭りのお祝いの席で供されます。また、黒蜜をかけたり、きな粉をかけたりするのが一般的です。
ひし餅の願い
ひし餅は、桃の節句の前身である上巳の日に供えられる「菱餅(ひしもち)」から発展したものです。そのため、ひし餅が直接縁起が良いとされる由来はないですが、菱形の形が縁起物とされています。
菱形は「八方除(はっぽうよけ)」の意味があり、全ての方角から厄を除くという意味が込められています。ひし餅を重ねていくことで、家族や親族が円満に暮らせるようにとの願いもあるのです。
また、ひし餅の色にも意味があります。白いものは純粋さや清潔さを、ピンク色のものは女性らしさや幸福を、緑色のものは健康や安心も表現。
さまざまな見方から複数の願いがあります。
ひなあられ
https://twitter.com/Black_Thunder_/status/1631448412263690240ひなあられは、江戸時代から続く伝統的なお菓子です。米粉を主原料とし、豆、黒糖、塩などで味付けをします。
一口サイズで、甘みと塩味がバランスよく調和しているのが特徴で、ひなあられには、米粒の形が連なった「縁起ある食べ物」としての意味合いもあります。
甘口の日本酒やお茶と一緒に楽しむのが一般的です。
ひなあられの願い
ひなあられの縁起が良い理由の一つには、形状が細長く小さいことが挙げられます。これは、邪気を寄せ付けないとされる「縁起物」の形状です。
ひなあられは、歯ごたえがあるため「歯が丈夫になる」という縁起が良いとされています。白色が邪気を払うとされるため、白いあられは縁起が良いとされています。
また、ひなあられは「合わせる」という言葉の語呂合わせから、家族や友人、カップルなどを結びつける縁起物ともされています。
結婚式や出産祝いのプレゼントとしても使われるのがこれが理由です。
桜餅
https://twitter.com/kameyamannendo/status/1630703311392317452桜餅は、ひな祭りに欠かせない定番のお菓子の一つです。このお菓子には、その見た目や食べ方に意味があります。
まず、あんこと桜の葉で包んだ和菓子です。桜の葉は、苦みや渋みがあり、若者の日本酒や菓子にもよく使われます。
桜の葉の苦みは、邪気を払って身体を浄化する効果があるとされ、春の訪れを告げる花として、新しい季節の幸せを象徴します。
また、桜餅の形もポイント。円形であんこが球状に盛られているため「円満」や「家族和合」を表します。ピンク色が用いられるケースが多く、女の子の健やかな成長や美しさを願っているのです。
桜餅の願い
桜餅の縁起が良い理由の一つは、文字通り桜を使用している点です。
桜は、日本の象徴的な花であり、春の訪れや新しい季節の幕開けを祝います。桜の花は、短い一生を大切に生きるという日本人の美意識を象徴しているとも言われています。
桜の花びらを模したピンク色の餅は、女性の美しさや幸せを表し、縁結びにも縁起が良いとされているわけです。
また、桜餅には、古くから日本の伝統的な季節感や文化が詰まっています。日本の美意識や風習を味わえるため、日本の文化に興味を持つ外国人からも人気があり、日本を代表する和菓子の一つと言えるでしょう。
ひな壇ケーキ
https://twitter.com/cakejp_official/status/1627622591279034369ひな壇ケーキは、スポンジケーキにフルーツや生クリームをのせ、ひな人形や花などでデコレーションしたものです。伝統的なひな祭りの食べ物ではありませんが、最近では力を入れて作る方も増えています。
中には、ひな祭りをイメージして抹茶風味のスポンジやあんこを使用するなど、アレンジしたケースも多いです。むしろ最近ではオリジナルケーキを作る方が多いかもしれません。
ひな壇ケーキの起源は明確には分かっていませんが、ひな祭りを祝うために作られるようになったと言われています。最近では、商業施設や菓子店などでも販売されており、家庭でも手軽に作れるレシピが公開されています。
ひな壇ケーキは、伝統的なひな祭りの食べ物とは異なるものですが、ひな祭りのイメージを取り入れたスイーツとして人気を集めています。特に、子供たちにとってはかわいらしいひな人形や花が飾られたケーキは、特別な日の思い出として残るでしょう。
ひな壇ケーキの願い
ひな壇ケーキの縁起が良いとされる理由は、女の子が健やかに成長し、幸せな結婚をするようにという願いが込められている点です。
ひな壇ケーキは、上に三段のひな壇をイメージしたケーキが載っており、その周りには可愛らしいお花やお雛様が飾られています。女の子のためのお祭りであるひな祭りに合わせたデザインで、見た目も可愛く、華やかな印象は特長的です。
また、ひな壇ケーキを切ると、中からスポンジケーキやクリーム、フルーツなどがたくさん出てくるため、豊かさや幸せを象徴しています。
まとめ:ひな祭りの食べ物・飲み物にはそれぞれ意味がある
ひな祭りでおすすめの食べ物・飲み物を計8つご紹介しました。ひな祭りは、日本の伝統的な行事の一つで、誰しも一度は経験したことがあるでしょう。
女の子の健やかな成長を願い、お内裏様とお雛様を飾る大きなイベントの1つです。
ひな祭りには、定番の食べ物や飲み物があり、それぞれ意味が込められています。
まとめると以下の通りです。
- ちらし寿司⇒成長や健康、金運を願う
- 白酒と甘酒⇒不老長寿・厄除け、健康を願う
- はまぐりのお吸い物⇒幸運や繁栄、成長を願う
- 手まり寿司見⇒家族や友人との絆や仲睦まじさを願う
- ひし餅⇒家族や親族が円満に暮らせることを願う
- ひなあられ⇒邪気を寄せ付けない、歯が丈夫になること、縁結びを願う
- 桜餅⇒縁結びを願う
- ひな壇ケーキ⇒幸せな結婚を願う
これらの食べ物は、ただ単に味わいだけでなく、それぞれに深い意味が込められています。そのため、ひな祭りにおいて、食べ物を食べることは、祝福や願いを込めた行為でもあります。また、食べ物を通じて、家族や友人とのコミュニケーションを図ることもできます。
ひな祭りには、女の子の健やかな成長を願うとともに、家族や友人との絆を深める、素晴らしいイベントの一つです。食べ物を通じて、春の訪れを祝福し、心温まる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。